Division of Biomedical Oncology
(The Sonoshita Lab.)
Institute for Genetic Medicine, Hokkaido University
北海道大学 遺伝子病制御研究所
がん制御学分野(園下研究室)
ご挨拶
みなさま、新年おめでとうございます。前回のご挨拶からはや一年とは、時間の過ぎる速さに驚くばかりです。このように感じる理由は諸説あるようですが、私自身の場合、それはやはり研究や教育において非常に充実した時間を過ごせたためではないかと思います。
昨年は当研究室にとって、初めて大学院博士課程の学生が博士号を取得し卒業した特別な節目の年となりました。まず3月に北海道大学病院の消化器外科医が、高い問題意識を持ちながら粘り強く課題解決に取り組み、研究室にとって非常に価値のある博士論文を発表して博士号を取得しました。続いて9月にはその後輩が、これも大変立派な博士論文を著して卒業しました。
論文を発表するためには、膨大な時間と労力のかかるプロセスを経る必要なあります。興味のある医学・生物学分野や社会的課題についての情報収集、研究対象となる課題の選定、研究計画の策定、実験に必要な材料の収集や開発、実験の遂行、結果の解釈、さらには未解決課題の同定と解決など、その過程で取り組むべき事柄が多数存在します。こうした大変な取り組みを立派にやり遂げた彼らを、心から誇りに思います。
現在博士課程に在籍する他の学生たち、そしてその前段階である修士課程の学生たちも、先輩に続こうと大変勤勉に研究や勉学に励んでいます。今年も彼らが存分に研究に打ち込めるよう、研究環境のさらなる充実に努めてまいります。
このような取り組みを支えてくださる皆様に、心から感謝申し上げます。私どもの研究に関心を寄せてくださる多くの方々、共同研究を進めている先生方や民間企業の皆様、さらには研究資金をご提供いただいている国民の皆様や民間財団の皆様など、私どもの活動に関わってくださる全ての方々のご支援のおかげで、私どもの研究は成り立っています。本年はショウジョウバエを宇宙ステーションに打ち上げて実験を実施する等の新たな取り組みも控えており、研究室の活動の枠を一層広げることができればと願っています。
また来年のこの時期に、「充実した一年で時間があっという間に過ぎた」と振り返ることができるよう、今年も研究と教育の双方に全力で取り組んでまいります。本年も変わらぬご理解とご支援を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。