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ご挨拶

 さあ、2020年が始まりました。期待に胸膨らませて新年をお迎えの方も多いかと存じます。みなさまにとって実り多き年となりますよう、心よりお祈り申し上げます。

 そして、今年も当研究室のホームページを訪問してくださり、誠にありがとうございます。早いもので、北海道大学への着任から1年あまりが経過しました。この間、研究室では様々なことが進みました。胆振東部地震の余震に慄きながらの研究室工事、実験を開始するために必要な数々の書類申請、えいやっ!と清水の舞台から飛び降りる思いの実験機器購入、アメリカで作成したハエの空輸、講義、各種会議などなど・・・。全てのことが同時に降りかかってくる圧力はこれまで経験したことのないもので、仕事で飛行機に80回搭乗したのも昨年が初めてでした。
 


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 時に挫けそうになりながらも、自分がやりたいと思える研究を実施するためにはこれらをひとつひとつ着実に進めていくことが大切と考え、歩を進めてきました。大変幸いなことに、遺伝子病制御研究所や医学院をはじめとして多くの皆様から数多のご支援を頂戴し、現在までのところ研究室の立ち上げを順調に進めることができています。お力添えをくださった全ての方々に、深くお礼申し上げます。

 「がんを制御可能な病気に」との願いを込めて命名した当研究室。ありがたいことに、研究支援員や助教、大学院生が次々と加入してくれています。当初は私ひとりでしたが、総勢7名を数えるまでになり、楽しくかつ真摯に、日々の研究に取り組んでいます。志を同じくする彼らと共に送る研究生活は、実に素晴らしいものです。彼らが初めてこの研究室で出したデータを見ながら実施したミーティングでは、前述の苦労が思い起こされると同時に大きな感動が押し寄せ、目頭が熱くなりました。あの嬉しさはこの先ずっと忘れないと思いますし、研究室を主宰する立場として大きな自信にもなりました。

 しかし、がんの克服と生物が持つ精妙さの解明を目指す上で、これらはまだまだ通過点。今年もより一層知的刺激に満ちた旅を続けていきます。私たちの取り組みに興味を持っていただけるみなさま、そして私たちと情熱を共有していただけるみなさま、ぜひ一度遊びにいらしてください。おいしいコーヒーをご用意してお待ちしております! 

 私たちをいつも支えてくださるみなさまにとって、そして私たち自身にとって今年も素晴らしい1年となるようエールを送り、擱筆いたします。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

2020年1月

園下 将大

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